クラスター爆弾は、コンテナー(入れ物)に数個から数百個の子爆弾が入った爆弾です。このコンテナーが航空機から投下されたり地上の大砲やロケットで発射されたりすると、コンテナーの蓋が空中で開き、子爆弾をばらまく仕掛けになっています。



クラスター爆弾の何が問題なのか
●広範囲に散らばる無差別兵器
 クラスター爆弾は、広大な範囲に、無差別に子爆弾を撒き散らします。子爆弾はサッカー場の何面分もの面積に散らばって落ちるため、その地域にいる人は軍人であれ民間人であれ、無差別に犠牲になってしまいます。犠牲者の98%が民間人であるというデータがあります。
●犠牲者の多くは子ども
 クラスター爆弾の子爆弾は片手でひろえるほど小さく、さまざまな形、色をしたものがあるため、特に子どもの興味を惹いてしまいます。
●不発率の高さ
 子爆弾の中には使用時に爆発せず、不発弾となるものがあります。不発率は投下される地上の状況によって異なりますが、畑や森林に投下された場合は不発率が30?40%になることもあります。これらの不発弾が地雷のように地上に残されるため、住民は畑や土地を利用できなくなり、また子どもたちは遊び場を奪われます。そのため、紛争後の生活の再建にこれらの不発弾が大きな脅威となります。



 柔らかい地面の上に落ちると、爆発せずに不発弾になってしまう確率が高い。写真は米国製の空中投下型クラスター爆弾の子爆弾(BLU-97)撮影:JOHN RODSTEAD



イスラエル製地上発射式クラスター爆弾の子爆弾(M85) 撮影:SIMON CONWAY

●不発弾の除去にともなう危険
 不発弾はわずかな振動、熱の変化などに敏感に反応するため、発見された場所で慎重に廃棄処分されなければならず、大きな危険が伴います。そのため不発弾の完全な除去には長い年月と多くの費用がかかり、紛争後の復興にとって大きな足かせになります。

▼クラスター爆弾の歴史
 クラスター爆弾が初めて使用されたのは第2次世界大戦です。1970年代には米国がベトナム戦争で大量に使用しました。当時の不発弾は、30年以上経った今日でも人々を殺傷し続けています。近年では、湾岸戦争(1991)、チェチェン (1994-96)、旧ユーゴ/コソボ(1999)、アフガニスタン(2001-02)、イラク(2003)で使用されました。また、2006年8月のイスラエルとヒズボラの戦闘では南レバノンで大量に使われたクラスター爆弾が一般市民に大きな被害を与え、世界の注目を集めることになりました。さらに、2008年8月にはロシアとグルジアが双方に対して使用しました。今日でも70カ国以上が数十億個の子爆弾を保有しており、いつでも使用できる状態にあります。

過去にクラスター爆弾の被害を受けた国や地域
アフガニスタン、アルバニア、アンゴラ、アゼルバイジャン、ボスニア・ヘルツェゴビナ、カンボジア、チャド、チェチェン、クロアチア、コンゴ民主、エリトリア、エチオピア、フォークランド/マルビナス、グルジア、グレナダ、ギニアビサウ、イラク、イスラエル、コソボ、クウェート、ラオス、レバノン、モンテネグロ、ナゴルノ・カラバフ、サウジアラビア、セルビア、シエラレオネ、スーダン、シリア、タジキスタン、ウガンダ、ベトナム、西サハラ(Cluster Munition Coalition ホームページより)